社内Wikiを導入すれば、情報やナレッジの共有が簡単になるため、業務効率化など数多くのメリットがあります。しかし、これらのメリットを得るためには、業務の中で実際に活用されなければなりません。社内Wikiを構築する際に、ポイントを抑えていないと十分に使われなくなる可能性があります。そこで、今回は社内Wikiを作成するときのポイントや活用例などを解説しますので、失敗を避けたいという方はチェックしてください。
社内Wiki構築の際に覚えておきたい5つのポイント
社内Wikiを作成する際のポイントは5つあります。早速、順番に見ていきましょう。
社内Wikiの導入目的を事前に決める
1つ目のポイントは、導入する目的の明確化です。社内Wikiを作成したいが、なぜ導入するのかをしっかりと決めましょう。明確な目的が設置されていると社員が社内Wikiを受け入れやすくなります。そのため、使われないという状態を回避することができるでしょう。
実際に、構築する前に下記の点を自問自答してください。
・「社内Wikiを作成する目的はなにか?」
・「なぜ社内Wikiにナレッジや情報を書き込む必要があるのか?」
これらの質問に答えられるようになれば、社内Wikiの活用の仕方や書き込むべき内容も明確になるため、自然に浸透する可能性が高まります。
権限の振り分けを決める
2つ目のポイントは、権限の振り分けを事前に決めることです。通常、社内Wikiツールは、それぞれのユーザーに権限の振り分けを行うことができます。例えば、社内Wikiを担当するAさんとBさんには、記事作成・編集・閲覧の権限を付与し、それ以外は閲覧のみ権限を与えるということが可能です。また、特定の部署だけ閲覧できるように権限を振り分けることもできます。権限を振り分けることで、誰が情報を書き込むのか、誰が閲覧できるのかが明確になるので、「ナレッジが蓄積されない」、「閲覧数が少ない」というトラブルを回避できるでしょう。
しかし、細かく振り分けすぎると逆に使われなくなるリスクがあります。例えば、書き込み権限が与えられているユーザーが少ないと、記事の蓄積が進みません。これでは、社内Wiki全体の情報が薄くなりますので、社員に使われづらくなります。
企業によっても異なりますが、多くの人に編集・閲覧権限を与えることで、成長のスピードが加速しますので、活用されやすくなるでしょう。そもそも、社内Wikiは情報を共有することが目的なので、閉ざされた社内Wikiにならないためにも、細かい権限の振り分けはやめることをおすすめします。
社員全員が使いやすいデザインを選択
3つ目のポイントは、使いやすいデザインを選ぶことです。社内Wikiを社員に使ってもらうためには、デザイン性がとても重要になります。もし、複雑なデザインの社内Wikiを使用していると、使い方がわからなかったり、見栄えが悪かったりするので、社内に浸透しません。
社内Wikiツールには、テンプレートがあるので、できるだけ社員が使いやすいものを選択しましょう。テンプレートで不十分だと感じる人は、制作会社にサイト構築からお願いすることをおすすめします。
蓄積していく情報を明確にする
4つ目のポイントは、蓄積していく情報やナレッジを明確にすることです。企業によって蓄積したい情報はさまざまでしょう。例えば、日報を情報共有するために使いたいという企業は、日報を記事化することになります。そのほかにも、社員教育のための情報、研修情報など企業によって内容は異なるでしょう。
蓄積したい情報を明確に決めておくことで、編集権限を与えられた人がどのような情報を書き込むべきか明確になるため、情報がスムーズに蓄積されていきます。情報が豊富な社内Wikiは活用されやすいので、使われないリスクを下げられるでしょう。
運用ルールはできるだけシンプルにする
5つ目のポイントは、簡略化された運用ルールの構築です。運用ルールが細ければ細かいほど、「すべきこと」や「やってはいけないこと」が多くなります。そうなると、面倒と感じる社員も増えるので、社内Wikiが使われなくなってしまうでしょう。
運用ルールはできるだけシンプルにすることをおすすめします。簡略化されたルールで運用すれば、情報を書き込みやすいです。また、細かいルールに縛られることがないため、社員は気軽に社内Wiki利用することができます。
社内Wikiを活用する際の3つのポイント
社内Wikiは作成するときだけでなく、活用する際もチェックしておきたいポイントがあります。ご紹介するポイントを把握すれば、積極的に活用される社内Wikiの運用が可能となるでしょう。
更新状況が把握できるようにする
社員全員が更新状況を把握できるようにしておくことです。例えば、日報などを投稿して情報を共有したとしても、公開したことを伝えなければ投稿したことすらわかりません。社内Wikiツールにはメールやチャット機能などがありますので、情報が投稿・更新されたときは、その機能を利用してみんなにお知らせがいくようにしましょう。これにより、社員は更新状況を把握できるので、頻繁にチェックされる社内Wikiとなります。
社員がアクセスする目的を作る
社員がアクセスする目的を作ることもポイントのひとつです。もし、社員が社内Wikiにアクセスしなくても業務が成り立つ場合、活用されなくなる可能性があります。
そのため、社員を必ず社内Wikiにアクセスせざるを得ない状況を作ることが必要です。
例えば、業務遂行に必要な日報は社内Wikiで管理するというようにすれば、全社員が必ず社内Wikiにアクセスしてくれるでしょう。
社内Wiki参加へのハードルをできるだけ下げる
社内Wiki参加のハードルはできるだけ低くしましょう。社員への権限をできるだけ緩めることで、参加ハードルが下がります。
また、細かい・厳しいルールを避けることで、気軽に参加できる体制を整えることができるでしょう。
活用例の幅は広い!社内Wikiの使われ方
社内Wikiはさまざまな機能が搭載されているため、使われ方が幅広いです。ここでは、社内Wikiの活用例を詳しく解説していきます。
プロジェクトデータベースとして活用
活用例として挙げられるのが、プロジェクトデータベースです。
社内Wikiは参加型のツールなので、チーム全員が情報を入力していけば、プロジェクトの進行状況などがひと目でわかります。
また、チャット機能などもあるので、意思疎通を図ることもできるでしょう。
社内ルールを集約したツールとして活用
社内Wikiで社内ルールを管理している企業も少なくありません。
例えば、社員から頻繁に質問がある内容を明記しておけば、上司に聞いたりする必要がなくなるので、業務効率化を図ることができます。
また、ルールとして掲載した記事は編集もできるので、ルールがアップデートした際も簡単に書き換えることが可能です。
そのため、社内Wikiで社内ルールを管理すれば、運用が容易でしょう。
報告書やToDo管理に活用
報告書やToDo管理に活用することができます。報告書を社内Wikiで管理すれば、ペーパーレス化を期待することができるでしょう。
また、サイトを通じて報告書のチェックができるので、管理者の業務が効率化されます。
社員のコミュニケーションの場として使う
社内Wikiには、チャット機能などがあります。また、ツールによってはSNSのように使うことが可能です。
そのため、社員のコミュニケーションの場として活用することができます。社員の意思疎通が上手くいっていない、社員のコミュニケーションを活性化させたいという方におすすめです。
まとめ
社内Wikiを構築する際のポイントは複数あります。これらを抑えておくことで、社内Wikiが使われないリスクを大幅に下げることができるでしょう。
また、すでに運用を開始している社内Wikiの活用例を把握することで、役立つ部分も多いです。
ご紹介した情報を参考に、早速社内Wikiを作成してみてはいかがでしょうか。