社内Wikiの運用に成功した企業は、さまざまなメリットを獲得することができます。
しかし、社内Wikiを構築したとしても上手く活かしきれていない企業も少なくありません。
実際に、これから社内Wikiの構築を検討している人の中には、運用の失敗を恐れている方もいるのではないでしょうか。
今回は、社内Wikiの失敗を招いてしまう原因や解決策をご紹介しますので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。
なぜ社内Wiki運用に失敗してしまうのか?
基本的に社内Wikiのメリットを獲得するために、構築する企業が多いです。そのため、運用の失敗を念頭において構築する方は少ないでしょう。
しかし、失敗に陥り放置され続けているケースも珍しくありません。
なぜ、運用に失敗してしまうのでしょうか。共通点は2つほど挙げることができます。
目的が不透明な状態で導入を決めてしまう
1つ目は、導入目的が不透明であることです。導入する理由が明確になってしない状態で社内Wikiを構築しても、社員に活用されない可能性があります。
そのため、導入する際には、社員に目的をしっかりと説明して運用をはじめる必要があるでしょう。
運用方法が明確でない
2つ目は運用方法が明確でないという理由です。
運用方法が明確でない場合、ルールが定められていなかったり、書き込みのテンプレートが準備されていなかったりします。
社員は何を書き込めばいいのかわからないので、下記のような問題が発生しまう可能性があるでしょう。
・統一性に乏しいページが量産されてしまう
・わかりづらいことが原因で社員の社内Wikiに対する批判が高まる
また、社内Wikiと似たようなシステムが構築されているのにも関わらず、社内Wikiを作成する場合、同じようなシステムが並列してしまいます。
情報が点在するという状態に陥るので、情報が一元化されません。
また、基本的には新しいシステムよりも古いものを使う傾向があるので、新たに社内Wikiを導入しても使われない可能性があります。
社内Wikiが失敗する原因と解決策
具体的に、社内Wikiの失敗を招く原因と解決策をご紹介していきます。
すでに、失敗に陥っている方は参考にしてください。
情報やナレッジの共有が行われない
情報・ナレッジ共有が積極的に行われず失敗に陥るケースがあります。結果的に、情報やナレッジの内容が薄い社内Wikiになってしまうため、活用されなくなるでしょう。
基本的に、積極的に書き込まれてはじめて社内Wikiは機能します。
そして、業務効率化などのメリットを獲得できるわけです。書き込まれない社内Wikiは失敗と言えます。
情報やナレッジ共有が行われない原因は下記です。
・どのような内容を書き込めばいいのかわからない
・忙しくて書き込む時間がない
・ナレッジを共有したくない社員がいる
解決策をそれぞれ詳しく解説していきます。
何を書き込めばいいのかわからない
解決策は、運用ルールを導入することです。運用ルールがあることで、社員は何を書き込めばいいのか明確になるので、「わからない」を解決することができます。
しかし、運用ルールを難しくしすぎる、書き込むハードルが上がります。
これでは、「書き込むのが面倒」という社員が増えてしまうでしょう。
そのため、運用ルールは必ずシンプルなものを準備するようにしてください。
忙しくて情報を書き込めない
解決策は、テンプレートを準備することです。テンプレートを準備することで、短い時間で情報やナレッジを書き込むことができます。
そのため、忙しい社員でも書き込みやすい環境を作ってあげることができるのです。
ナレッジを共有しない社員がいる
解決策は、書き込む側の利益を明確にすることです。基本的に、ナレッジは簡単に習得できるものではありません。社員によっては、休日を返上し、時間をかけて知識や技術を調べ上げる人もいます。たくさんの時間を費やして獲得した情報なので、簡単には教えたくないという心理が働くことは普通でしょう。
一方で、ナレッジの共有は企業の財産になります。ナレッジが共有されれば、社員全体の能力が高まりますし、業務も効率化されるからです。
そのため、ナレッジはできるだけ共有してほしいというのが企業の本音になるでしょう。
利益を明確にすれば、独占したいという気持ちを軽減させられます。
例えば、ナレッジを記載した人のプロフィールを記事の最後に設ければ、誰が書いたのか明確になるため、そのページを見た社員から褒められたり、感謝されたりするでしょう。このようなベネフィットを設定することで、積極的なナレッジ共有が期待できます。
社員が情報を社内Wikiから探そうとしない
情報を社内Wikiから探そうとしないので、活用される機会が減り、うまく活用されないというケースもあります。その原因として考えるのは2点です。
・情報量が少ない
・社内Wikiを利用しなくても業務が成立する
早速、解決策をチェックしていきましょう。
情報量が少ないので活用されない
解決策は、貴重な情報を運用前に記載しておくことです。
運用スタート時、何も書き込みが行われていない状態になるので、情報量が十分ではありません。
当然のことですが、情報量が少ないと見ようとしないのは当たり前です。
そのため、運用前に貴重な情報を共有しておくことで、スタート時から社員に見てもらえる社内Wikiを運用することができます。
社内Wikiがなくても業務の遂行が可能
解決策は、社内Wikiを利用せざるを得ない状態を作ることです。
例えば、マニュアルなどを掲載しておけば、社内Wikiを利用しないと業務が進められません。
業務に必要な情報を掲載しておくことで、必ず社員に見られる社内Wikiを運用できます。
社内Wikiの内容が古くなっている
情報が古いとチェックする必要がなくなるため、見られなくなります。古い情報のままになっている社内Wikiは価値が低下するので、放置される原因となるでしょう。
情報が古くなる原因は下記の1点です。
・管理者を設定していない
管理者がいないので情報が古くなる
解決策は非常に簡単で、管理者を準備することです。例えば、社内Wiki推進チームなどを作り、積極的に管理・運用させることで、古い情報のままになってしまう事態を回避できます。
ペーパーに頼っている社員が多い
ペーパーに頼る社員が多いので、失敗に陥るケースもあります。ペーパーに頼ってしまう原因は下記のような点が考えられるでしょう。
・ペーパーに重要な情報が記載されている
・ペーパーレス化が進んでいない
重要な情報は書類で管理されている
解決策は、重要な情報は社内Wikiで管理することです。重要な情報がペーパーに記載されていると社内Wikiを使わなくても業務が遂行できるため利用が進みません。そのため、重要な情報は社内Wikiで管理して、書類による情報管理をやめるようにします。
ペーパーレス化が進んでいない
ペーパーレス化を推進しましょう。書類による管理が普通という企業に社内Wikiを導入しても使用率が上がるとは思えません。情報管理は社内Wikiに一本化し、ペーパーによる情報管理をやめることで、この問題を解決できます。
社内Wikiのデザインが原因で定着しないなら制作会社に依頼するのもあり
社内Wikiは使いやすくないと利用率が高まりません。そのため、運用の失敗に陥るケースもあります。
もし、デザインや機能性が原因で定着しないなら、制作会社を利用して社内Wikiを構築してもらうのも一つの手段です。
制作会社でゼロベース制作を依頼すれば、欲しい機能や自分に合ったデザインの社内Wikiを導入できます。社内Wikiツールよりも使いやすく、オリジナルの社内Wikiを導入できるので、メリットを感じる方もいるのではないでしょうか。
まとめ
今回は、社内Wikiの運用が失敗してしまうケースと解決策をご紹介しました。構築前にチェックしておくことで、失敗しない社内Wikiを導入できます。
また、すでに失敗してしまった方も解決策を見ることで、積極的に活用される社内Wikiに生まれ変わらせることができるのではないでしょうか。