テレワークが常識になりつつある日本社会において、社内Wikiが注目されています。「社内Wikiをこれから導入したい」、「どのようなものなのか知りたい」と考えている人もいるのではないでしょうか。今回は、社内Wikiについて詳しく解説していきますので、興味のある方は参考にしてください。
今さら聞けない社内Wikiとは!?
社内Wikiとは、ナレッジ共有ができるツールのことです。社内の知識やノウハウを蓄積させておくことができ、サイト上で管理されます。HTMLなどWebの専門用語を使わずに、Microsoft社のWordに入力するようにWebページを作成できるという点が特徴です。
世界の百科事典として使われているWikipediaは多くの人がご存知でしょう。Wikipediaは、誰でも知識やノウハウを自由に投稿できるサイトです。コンテンツは全世界に配信され、インターネットを使用するすべての人が閲覧できます。
社内WikiはWikipediaに類似するところが多く、社内のWikipediaと想像すれば非常にイメージしやすいのではないでしょうか。しかし、大きな違いとしては、ナレッジ共有される範囲です。知識やノウハウを投稿したり、閲覧したりできる人は社員に限られます。また、社内Wikiによっては、各社員に権限を振り分けることができるため、部署ごとに閲覧権限や投稿権限を制御したりすることも可能です。
社内Wikiにはどのようなメリットがある?
社内Wikiを導入することで得られるメリットは8つあります。魅力が豊富なので、すでに導入している企業も少なくありません。
情報を一箇所に集中させられる
作業に必要な情報を一箇所にまとめられる点はメリットです。実際に導入していない企業においては、社内の情報やノウハウが分散されているところも珍しくないでしょう。例えば、「社員それぞれのパソコンに情報やノウハウが保存されている」、「複数のファイルでナレッジを管理している」というケースです。
一方、社内Wikiはサーバー上に情報がまとめられます。サイト上で検索すれば、欲しい情報をすぐに手に入れることが可能です。一箇所に集中している情報は収集が容易なので、魅力を感じる人も多いのではないでしょうか。
保存方法を統一できる
保存方法が統一されているので便利です。ご存知のように、ファイルにはさまざまな形式があります。
・Word
・Excel
・Power Point
・PDF
・TXT
上記のようなファイル形式が有名で、業務で使っている方も多いのではないでしょうか。ファイル形式によって使用するアプリケーションが異なりますので、編集だけでなく、閲覧するのにも少し手間がかかることもあります。
しかし、社内Wikiはサイト上で管理するので、ファイル形式はすべてHTMLです。つまり、特定のファイルを編集するために、新しいアプリケーションを取得したり、そのアプリケーションに慣れなければならなかったりする必要がありません。社内Wikiによってはブラウザのみで閲覧・編集できるものもあるので、ナレッジ共有がとても簡単になります。
権限の割り振りが可能
閲覧・編集の権限が振り分けられるのでおすすめです。例えば、閲覧権限を付与することで、部署内のみで情報を共有することができます。ほかの部署に知られたくない内容はアクセスさせないようにできるので、プライベートな情報も共有がしやすいです。また、上層部のみが閲覧できる情報、中間管理職だけが編集できるページなど、立場や役職に応じて権限を振り分けることもできるでしょう。
知識・ノウハウを共有し業務効率化
業務の効率化が期待できます。社員が情報やナレッジを社内Wikiに書き込むことで、それが蓄積されます。また、その蓄積された情報はサイト上から検索して簡単に共有することが可能です。これにより、過去に解決できた事例を検索できたり、必要な情報を収集できたりするので、作業をする際に、わからない状態に陥る心配が少なくなりません。また、同僚や上司にやり方を聞く手間も省けるため、作業を短縮化させることができるでしょう。
顧客満足度の向上
顧客満足度を高められるというメリットがあります。顧客対応に必要なFAQや用語を社内Wikiに投稿しておけば、社員はそれを見て顧客対応ができるので、迅速な対応をすることが可能です。また、社員によって応え方が異なるというトラブルも回避できるので、顧客は平等な対応を受けることができます。
知りたい情報をすぐにキャッチできる
知りたい情報をすぐに把握できるという点もメリットです。社内Wikiは情報をサイト上で管理できるので、パソコンやスマートフォンがあれば、ほしい情報を簡単に獲得することが可能です。資料を読み漁ったり、専門の部署に足を運んで情報を収集したりしなくても済むので、とても便利でしょう。
資料作成の時間短縮
資料作成の時間短縮化もメリットのひとつです。過去に作成した資料を社内Wikiで共有しておけば、資料作りをする際に参考にすることができます。特に、はじめて資料を作成する人は、先輩が作成したものを見ながら作ることができるので、アドバイスを仰ぐことが少なくなるでしょう。
また、過去に似たような資料がある場合、そこから真似て作ることができます。過去のものをテンプレートのように扱うことができ、真っ白の状態から作らなくてもいいので便利です。
教育やキャリアアップ研修のスムーズ化
社内教育を充実させることで、離職率を下げることができます。また、キャリアップ研修を行うことで、企業の成長を担う人材育成を行うことができるでしょう。
社内Wikiは新入社員教育やキャリアップ研修にも活用できるため、注目を集めています。例えば、動画を組み込めるため、社員研修の動画を挿入しておけば、いつでも閲覧することが可能です。例えば、会議室などに集まって研修しなくても済むので、研修の効率化を期待することができるでしょう。また、同時にコスト削減なども期待できるので、導入メリットは大きいと言えます。
社内Wikiのデメリットについて
社内Wikiのデメリットは多くありません。しかし、あえて例を挙げるならば、下記のようなことが考えられるでしょう。
社内で浸透しない
社内Wikiは社内に浸透してはじめてメリットを得られます。逆に言えば、浸透しなければ導入効果がありません。
社内Wikiを導入したが、浸透しなかったというケースは珍しくありません。例えば、「社員が社内Wikiを見る習慣がない」、「積極的な情報の投稿が見られない」と言った場合、浸透するのが難しいです。
データをサーバーで管理するというリスク
データとして扱うため、それに伴うリスクがあります。それは、セキュリティです。情報やナレッジを正しく管理することができなければ、情報漏えいなどのトラブルが起こる可能性があるでしょう。そのため、セキュリティには細心の注意を払う必要があります。
社内Wikiにおける注意点
社内Wikiにおける注意点は2つほどあります。導入することを決めた方は必ず確認するのがおすすめです。
管理者は事前に決めておく
管理者を事前に決めておくことで、社内Wikiが放置されるという心配が少なくなります。また、権限の振り分けなども担当者が一貫管理することが可能です。
書き込みの習慣づけを行う
社員に書き込みの習慣づけを促しましょう。社内WikiはWebサイトやブログと同じように、記事が投稿されていないと役割が果たされません。何もナレッジや情報が共有されていないと、もちろん社内Wikiにアクセスする社員はいないでしょう。日頃からナレッジや情報を社内で共有するように社員にお願いすることで、放置されるリスクを少なくすることができます。
まとめ
今回は社内Wikiの基本的な情報を詳しくご紹介しました。社内Wikiを導入することで、さまざまなメリットがあることを理解することができたでしょう。テレワークが推進される現代社会において、社内Wikiの導入は将来的に必須という流れになるのではないでしょうか。そのため、この機会に導入することをおすすめします。